ニュース

2024年5月9日

【渋谷おとなり散歩2023開催レポート③】植物園に農園!?渋谷の身近な“緑”から、地域とのつながりを考えよう!

3月にしては夏のように暑い日曜日。今日は、安西仁美さんと恵比寿界隈を散歩します。集合場所は、渋谷駅と恵比寿駅のちょうど真ん中くらいにある「渋谷区ふれあい植物センター」が待ち合わせ場所。渋谷区に植物園があるとは知りませんでした。小さいけれどとてもおしゃれな雰囲気。待ち合わせをしている間にも子ども連れやカップルが次々と入っていきます。(渋谷区ふれあい植物センター https://sbgf.jp

渋谷区ふれあい植物センターは2004年にゴミ処理施設で発電された電気を使って熱帯植物を鑑賞できる施設としてつくられた、“日本で一番ちいさな植物園”。それが2023年7月30日、「育てて食べる植物園」としてリニューアルされました。植物を育てて食べて、ゴミを土や堆肥として再生させてまた植物を育てる……という循環を考える場、コミュニティの場としてリニューアル。建物の周囲は40種類以上のハーブが植えられたハーブガーデン、1階はみかんやゆず、レモン、マンゴー、イチジクなどのフルーツや、水耕栽培で植物を育てる菜園「Farm Labo」、ピザの美味しいカフェ、種やコンポストバッグなどが買えるショップもあり、家庭菜園教室や料理教室、マルシェなども随時開催されています。

企画・運営を行なっているのが、安西さんの所属するNPO法人アーバンファーマーズクラブ。アーバンファーマーズクラブは、都会の空き地やビルの屋上を畑や田圃に活用し、都会と自然をつなぐ活動を通じて、都会の自然もコミュニティも豊かにする活動を展開する団体。「渋谷で農業やろうよ、野菜育てて食べようよ、っていうようなことをしているんですよ。恵比寿ガーデンプレイスやリバーストリート、原宿のビルの上などにみんなで畑をつくったり、田舎に田植えに行ったりもします」と安西さん。安西さんがアーバンファーマーズクラブに関わり始めたのは3、4年前のこと。公務員として栄養士の仕事や、フリーになってスポーツ選手のサポートをしてきた安西さんは、「食べるということは、農ともつながっているしコミュニティともつながっている。たまたま検索していたら、近くでアーバンファーマーズがしている活動を見つけて、コアに関わるようになった」のだそう。

カフェで美味しいピザを食べた後、館内をたっぷり案内してもらい、一階のショップではコンポストバッグを買う人あり、種を買う人あり。

そして、自然栽培の食品を扱うお店に立ち寄ったり、恵比寿駅前のレトロな商店街に立ち寄ったり、おしゃべりしながら恵比寿駅までゆるゆるとお散歩。

景丘の家にも立ち寄って、展示を見たりしながら恵比寿ガーデンプレイスへ。

恵比寿ガーデンプレイスの脇にある、「恵比寿ガーデンファーム」では、もう植え替えや収穫の一仕事が終わったあたり。燦々と陽のあたる畑では、野菜も人もとっても元気そう。土いじりをしたくなる、収穫したくなる、みんなで笑い合いたくなる、そんな気持ちでいっぱいになります。

今回、都会の中の“農”をめぐって案内していただいて、渋谷区の中に小さな農が点在していることにびっくり。そしてそれを支えている人たちがいることや、都会の中でもアーバンファーミングの可能性がたくさんあることに気づかされた一日となりました。