2024年7月4日
【渋谷おとなりサンデー開催レポート9】渋谷ルッコラでマイクロファーミング体験ワークショップ / 渋谷区ふれあい植物センター（渋谷区東）
渋谷おとなりサンデーとは？
毎年6月第１日曜日に開催される「渋谷おとなりサンデー」は、渋谷で暮らす人・はたらく人・学ぶ人・訪れる人、みんなが知り合い、つながるまちの交流イベント。BBQからクリーン活動まで、街じゅうでさまざまな企画が開催されています！
2024年6月2日（日）に開催された、8回目となる「渋谷おとなりサンデー」。
本記事では、渋谷区ふれあい植物センターで開催された「渋谷ルッコラでマイクロファーミング体験ワークショップ」をご紹介！
「渋谷おとなりサンデー」初参加となる渋谷区ふれあい植物センターでは、渋谷で種をまいて、種をとって、その種を同じ土地にまいて……と繰り返し、その土地に適合した在来種となった「渋谷ルッコラ」の種まきワークショップを開催。
「マイクロファーミング」とは、プラスチックや紙のカップなど身近にある容器をアップサイクルして、小さな畑に見立てて野菜を育てるという農業のことです。種をまいた自分だけの畑（カップ）は各自持ち帰り、自分の手で渋谷ルッコラを栽培できます。
日本で一番小さい植物園として知られる渋谷区ふれあい植物センターは、2023年7月「農と食の地域拠点」としてリニューアル。こだわりのピッツァや施設内で水耕栽培された野菜を使ったサラダなどを提供するカフェが話題になり、いまや老若男女が訪れる人気スポットです。
片手に収まる自分だけの畑作りがスタート！
園長の小倉 崇さんによる指導のもと、渋谷ルッコラの種まきがスタート。まずは、畑となるカップを自分らしいデザインにアレンジしていきます。
カラフルなシールやマジックペンなどを使って思い思いにデコレーション。はじめは会話をしながら和気あいあいとした雰囲気でしたが、次第に全集中モードで作業に没頭していました。
植物にとって重要な“土”について学ぼう
次は、ルッコラの成長に必要な栄養が含まれた腐葉土をカップに詰めていきます。
「土はとても重要で、土をそのまま何回も使い回すことはNG。植物がうまく育たなかったのはそれが原因かも」と、自宅で土いじりをする際にも役立つ知識が満載の小倉さんの解説に、家庭菜園が趣味という参加者も興味津々。
いよいよ、渋谷ルッコラの種をまく時…
「ぐるぐる円を描くようにまくか、きれいに整列させるか。どんなふうにルッコラを育てたいかを想像しながら種をまいてください」と小倉さん。ふわふわの腐葉土を被せ、種が浮いてこないよう上からぎゅっぎゅっと抑えて完成。水のやり方や、芽の間引き方などのレクチャーを受けたらワークショップは終了です。
「無農薬で自分で育てたものを食べるとエネルギーになりますよ。もし種がとれたら、ぜひ渋谷ルッコラをいろんな人に教えてあげてください」と小倉さんの締めの言葉を聞き、完成したカップを愛おしそうに眺めるみなさんの表情が印象的でした。
参加者にとっても新たな発見が！「新鮮で楽しかったです」
参加者の中には、『渋谷おとなりサンデー』に参加したくて申し込んだという方もいれば、「ワークショップや渋谷ルッコラのことも知らなかったけど、偶然施設に訪れてイベントに参加した」という方も。
「普段土を触ることがないので新鮮でした」「渋谷ルッコラを初めて知ったけど楽しくて最高でした。また参加したい」と話していました。
参加者だけでなく主催者同士も繋がっていく
「渋谷おとなりサンデー」の醍醐味は、イベント参加者だけでなく、主催団体同士も繋がるということにあります。
前日に「富ヶ谷二丁目町会会館」でワークショップ「アロマキャンドルをつくろう‼︎」を開催した「どんぐり&うえとみフレア」の主催者も今回のワークショップに参加。最後には「イベントなどでコラボレーションしましょう」と熱い思いを交わし合い、まさに“繋がる”瞬間を目撃しました。
「渋谷のわずかなスペースでも野菜が育つという気づきになれば」
「地域還元施設という立場で、市民のみなさんの健康に寄与するため、植物の素晴らしさを伝えることを目的に普段から週1ぐらいでワークショップを行なっています。
渋谷で日常を過ごす人は、種を植えたり、土を触ったり、自然と触れ合うことは無縁だと思っているかもしれません。『農と食の地域拠点』というコンセプトを持つふれあい植物センターとしてできることを考えた時に、渋谷でもちゃんとした土、種、水、太陽があれば野菜も植物も育てることができるという気づきになればと思い至りました。
『次は果物を育ててみよう』など、いろんな可能性が広がっていくきっかけになれば嬉しいです」。
渋谷区ふれあい植物センター
2023年7月に「農と食の地域拠点」としてリニューアル。「育てて 食べる植物園」として、農や食にまつわる知識や技術や喜びや感動を体験できるワークショップやイベントを毎週のように開催している。