2021年6月27日
渋谷おとなりサンデー 2021年6月6日レポート<後編>
12:00 【ZOOM】地域別交流会
正午からは、いよいよ、誰でも参加OKなZOOM交流会の幕開けです。事前のタイムテーブルは、一応こんな感じです。
12:00〜 本町・初台
12:45〜 幡ヶ谷・笹塚
13:30〜 千駄ヶ谷・神宮前・代々木
15:00〜 上原・西原・富ヶ谷
15:30〜 大向・氷川
16:00〜 恵比寿・代官山・新橋
「一応」と書いたのは、あくまで目安で、出入り自由ですよ〜という体裁だったためです。終始和やかに、ゆるゆるとトークが進行していました!
12時を過ぎると、ササ・ハタ・ハツ(笹塚・幡ヶ谷・初台)の地域を中心に、10名ほどの方が続々と入室。
事務局の加藤房秀さんの進行のもと、ひとりずつ、自己紹介を兼ねて地域での取り組みをお話されたり、おすすめスポットを紹介するなどして、マイクを回していくような展開です。
(幡ヶ谷・笹塚タイムでは、こんなメンバーで盛り上がりました。)
おとなりサンデーでイベントを主催されてきたような、「常連さん」の顔ぶれが並ぶ中、去年初参加された方の姿を、再び確認しました!
「去年、初めて渋谷おとなりサンデーに参加しました。事務局からのメールで、シブヤ大学のことを知り、今年の4月にボランティア登録もしました。」
(石川県出身のもとさん。渋谷区民になって2年目です。)
一つの小さな繋がりが、着実に育っている様子をキャッチしました。
さらに、こんな方も。
「青森県弘前に住んでいるのですが、渋谷区の企業に就職したくて、参加しました。」
来年のおとなりサンデーでは、渋谷区民として参加されているかも…?
ひとりずつ、話題提供をしていく中で大半を占めていたのは、コロナにおける活動の変化や、コロナ後にこんなことしたいなーっといった話。
また、地元の「食」の話題には、やはりみんな心が和みます。
「渋谷キャストの近くの、瓦屋さんっていう定食屋さんをよく利用しています。コロナ禍でも一定数出勤しているワーカーがいるようで、お昼時はいつも割と混んでます。やっぱり、地元に根付いている良いお店の姿には、元気をもらいますね。」
(素敵なごはんトークを提供くださりました。)
ポジティブな話題提供に、一同ほっこり。
そうこうしていたら、某渋谷にあるIT企業でお勤めで、1年半前に日本に越してきたという外国人ご夫婦が登場。「お城や古墳、お寺が好きで色々巡っています。渋谷区の、歴史スポットを教えてください!」とのこと。
鳩森八幡神社や代々木八幡宮、金王八幡宮といった神社や、なんと、無料でたっぷり歴史的資料が閲覧できる、國學院大學博物館についての情報が寄せられていきます。
また、外国人目線でおもしろい渋谷のまち紹介をしている「shibuya-san」や、せせらぎ地域包括支援センターで行われている「日本語で話そう会」のご紹介も。
(ウエルカムの気持ちを込めて、みんなで記念撮影)
「大好きな、わがまち、渋谷のことを、このご夫婦に知ってもらいたい!」
ZOOM内のエネルギーがぐっと高まり、みなさんからのこんな熱意を感じることができました。
さらに、日本語がパーフェクトではない中、この場に自ら参加されたおふたりに、拍手を送りたいと思います。みなさんから色々な情報を聞き、とても嬉しそうにされているおふたりの姿を見て、自ら一歩踏み出すのって、本当に大事だなっと思いました。
14:18 【渋谷のラジオ】スペシャルトーク02
さて、続々と人が途切れることなく訪れるZOOMを後にして、再びラジオに耳を傾けます。
ゲストは、平井理央さん(フリーアナウンサー、「渋谷の体育会」パーソナリティー)、箭内道彦さん(クリエイティブディレクター、渋谷のラジオ名誉局長)、そして、長谷部健渋谷区長といった顔ぶれです。
「オンライン上でのコミュニケーション」についてが深堀りされていきます。
箭内さん「大学の授業もオンラインが多いですが、なるべく雑談から入るように気をつけています。出席をとるときに、みんなでカメラをオンにして、ひとりひとりに声をかけてコミュニケーションをとっています。」
平井さん「リアクションへ反応するようにしています。”今、大きく頷いていらっしゃいましたが、どう思われました?”といったように、話を振っていくと、皆さん画面の前で積極的にリアクションを返してくれるようになりますよ。」
長谷部区長「ここ数年くらい、市民や区民の参加型会議においてもファシリテーションの大切さを感じていたけど、やはりオンラインでも、ファシリテーションの技術は大切ですね。」
(渋谷おとなりサンデー前日、2021年6月5日の渋谷の様子)
ちなみに、渋谷区は「世界最先端の田舎暮らし」を目標に掲げているとのこと。
田舎のご近所付き合いのように、全てを知り合う必要はない。距離感も色々。SNSやオンラインツールも上手に使いながら、地域情報や助けが必要な時には、接続できるような環境や顔見知りがいる…といったところでしょうか。
そんなビジョンを実現するために、こうして「渋谷おとなりサンデー」も開催されているわけですものね!
15:00【ZOOM】地域別交流会
さて、15時になって、再びZOOMの地域別交流会を覗いてみます。
この時間帯からは、上原・西原・富ヶ谷にお住まいの方が多くご参加くださっていました。
人数は、なんと23名。これまでで最多だったでしょうか?
美味しいパン屋さんに銭湯、みんな大好きな代々木公園や明治神宮などの話が次から次へと飛び出し、もう、「自己紹介を順番にしていく」スタイルでは、全然時間が足りておりません(笑)。
さらに、渋谷のラジオからの中継も繋がります。
「おとなりサンデー事務局の、加藤さーん!今、そちらはどんな感じですかー?」
「23名が集まり、自己紹介タイムを進行中です!」
(ラジオ中継中は、ZOOMのみんなで番組の行方を見守ります。)
ラジオ中継後からは、ブレイクアウトルームに分かれて、6名でトークする流れとなりました。
ブレイクアウトルームでは、おとなりサンデー名物企画「ファイヤー通りでごみ拾い」を毎年企画されている上田さんと同じルームになりました。
(話が盛り上がり過ぎて、ブレイクアウト終了00:00で、奇跡的にパシャリ。変顔お許しください…)
今年は緊急事態宣言があけたら開催したいと思っていることや、最近は千駄ヶ谷の鳩森八幡宮で朝7時からラジオ体操を行うなど、コロナ禍でも上手に地域生活を楽しんでおられる模様です。
さらに、富ヶ谷小学校のPTA活動をしているお母さん方と、「現代のライフスタイルに合わせた、簡略型のPTAスタイル」について情報交換されるなど、ZOOMのブレイクアウトルームがめちゃくちゃ効果を発揮していました!
16時頃からは、恵比寿界隈の皆さんが参加。
ここでは、車椅子で学生生活をおくる女の子からの話題提供が印象に残りました。
「車椅子でも行けて、お金をかけずに、長時間楽しめるような場所が知りたいです。勉強ができるようなスペースもあるといいな。」
本音がぎゅっと詰まった心からの相談に、胸が打たれたのは、私だけではなかったみたいで。
参加者から「みんなでつくるバリアフリーマップ」のご紹介があったり、敏感肌にもやさしい石鹸や素敵なレストランの紹介など、耳寄り情報が続々と彼女のもとへ寄せられていきました!
16:30【ZOOM】地域別交流会 クローズ
時間を延長しての交流会でしたが、最後は参加者さんより一言ずつ頂戴して、エンディング。
(この日最後の記念撮影!)
「おとなりサンデー、初参加です。恵比寿に長く住んでいるけど、働きながらの子育て中は、ぎゅうぎゅうづめの毎日。こういったコミュニティに顔を出して、これからはゆったり街を楽しみたいです。」
「マンションで会った人に、挨拶したいと思いました。」
「去年ZOOM初参加で、慣れないオンライン環境下では、一言も喋れませんでした。今年は、喋ることができました!」
その一言一言から、同じ渋谷に暮らす、多様性を感じます。
オンライン上では、普段の生活では出会わない顔ぶれが、一同に集まって話をすることが、比較的簡単に実現できます。
参加者の方からは、「新しく出会った人たちと、もっと話したい。もっとコミュニケーションをとりたい。」そんな熱意が感じられました。
そして、場の温度がぐっと上がるときというのは、誰かの本音や、切実な願い、本心がオモテに表れたときだったように思います。
5年の開催で、常連さんもできてきた今だからこそ。また、それぞれの環境下でオンライン慣れしてきたからこそ、もう一歩踏み込んだコミュニケーションが可能な時期ではないかと?
ブレイクアウトルームの活用はもちろん、アイスブレイク、カードやゲームを使ったアイスブレイクや、お互いの人間性に触れ合えるようなトークテーマを用意するのも面白そうです。
(渋谷おとなりサンデー前日、2021年6月5日の渋谷の様子)
社会人2年生、高齢者、車椅子生活の方、子育て中、渋谷区で働いている人、青森に住んでいる人…etc。「多様性」を絵にかいた街、渋谷における、「最先端の田舎暮らし」が実現するまで。「おとなりサンデー」から、「おとなりエブリデー」が育まれていくまで。
今後も展開を楽しみにしていたいと思います!
「渋谷のラジオ」 写真:渋谷おとなりサンデー事務局
その他の写真・テキスト 楢 侑子(ナムフォト)